与党なのに連立？

電車の中でこんな会話がありました。
「なんで民主党は与党で過半数を超えているのに連立をするの？」。
「そうだよね。」という、サラリーマンの会話。
おっしゃる通り、素朴な疑問だと思います。

そこには実はいろんな思惑があるのです。
第一に、民主党自身が社民党や国民新党と連立することで、自らの暴走を避ける戒めという意味もあるでしょう。（対外的に）
そして国民に対してもいろんな党のオールスター内閣人事を確立することで、さまざまな意見を取り入れているという風に見えることが民主政治としては効果的です。そんな理由があります。（対外的に）
これはすべて対外的にです。
実は、本質は、憲法が「衆議院の優越」という規定を設けているからなのです。
つまり、この規定は、衆議院と参議院とで異なった議決をした法律案は、衆議院で出席議員のの３分の２以上の多数で再び可決した時は法律となるのです。
現在、民主党は参議院でも与党ですが、もし、仮に次の参議院選挙で民主党が大敗した場合、衆議院と参議院で法案の議決が分かれた場合に、法案が決まらなくなってしまいます。
そんなときに、最後のジョーカーがあるのです。それが、衆議院の３分の２の再可決というウルトラＣです。
いわゆる強行採決といわれているのですが、参議院の存在意義を考えるとあまり好ましいものではないとされています。でも、与党としては当然このジョーカーをもっておきたいのでしょう。
このジョーカーを使えば、衆議院だけで法案を成立させることができるのですから・・・・。

でも、面白いものですね。現在は連立してもまだ無所属や少数党を入れないと３分の２に足りません。どこを入れるか。そこが政治の面白いところですね。

こんな観点でニュースを見るとさらに国民の政治の関心が高まるかと思います。
マスコミがこういう本質を話さないところが日本のマスコミのおかしなところです。
のりピーのニュースばかりで視聴率を稼ぐマスコミのレベルの低さなのでしょうか。
それとも、日本が平和すぎる国なのでしょうか。

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