行政書士・社会保険労務士の創業支援コンサルタント伊関のブログ
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「こここまでやったので」は、ないほうが安い。
私のような行政書士とか社労士のような仕事をしていると、よくこんなことを言われます。
「就業規則、ここまで自分でやったので、あとはチェックだけしていただく形で費用は安くなりませんか?」
「ここまで定款作成したので、あとはチェックだけしていただく形で費用は安くなりませんか?」
「この契約書、チラッとでいいので、チェックして頂けませんか?」
われわれ士業の人ならだれでも聞いたことのあるセリフ。
正直言うと、「ここまでやったので、・・・」というのは、ないほうがいい。
つまり、一から作るよりも、人の作成したものをチェックするほうが工数がかかるんです。
だから、正直にこたえるならば、高くなります。
たとえば、コンピュータのプログラマーが、「ここまで作成したのであと残りの部分作成してください」といわれているのと同じなんですよ。
就業規則も契約書も定款も、実は 人それぞれ癖があります。
コンピュータプログラミングと同じように、一から作成したほうが よっぽど正確で早いんです。
たとえば、就業規則。
「なんでこんな条文にしたのだろうか?これには意図があるのだろうか?それともただ単に知らないだけなんだろうか? それともまさかただの雛形?」
こん疑問が1行ごとに起きてくるんです。
そして、実際聞いてい見ると、たんなる雛形をコピペしただけ・・・。
悲しくなる。
たとえば、契約書。
「チラッと見て!」ってどういうこと。
「チラッと見て!」というのは 10秒だけ眺めればいいのであれば、気が楽。
でも、そんな意味ではないことは明白。
我々はプロなんで、「チラッと」でも「綿密」でも、やることは、同じ。
一流シェフに、「チョコとだけおいしいの作っておいて」って言っているのと何ら変わらない。
ド素人がプロに依頼する時は、自分がここまでやったんだという意味の背伸びをしてはいけない。
ほぼ やり直しに近い。
これは、税理士さんの税務の記帳会計でも同じ。
「5月まで自分で記帳をやったんで、6月からお願いします」っていわれても結局全部一からやり直す。(某税理士さんのお話(笑))
所詮素人は素人なんですよ。
はっきり言って。
自分の仕事に置き換えて考えてみればわかるはず。
途中までやったことで引き継いだほうが楽になる仕事は、定型肉体労働だけ。
「ここまでやったので・・・」というセリフを言う前に、今一度 自分の仕事に置き換えて、じっくり考えからにしよう。
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